アイティフォーは5月23日、データ復旧の新サービスとして「仮想化HDD向けリモートデータ復旧サービス」の受け付けを開始すると発表した。

本サービスは、複雑なデータ構造のため「復旧は不可能」と言われている仮想化HDDにおいて、間違って消去してしまった、フォーマット(初期化)してしまったという論理的障害(機械的な故障ではない物理的障害)について、ネットワーク経由のリモート対応でデータ復旧(データ復元)を行うもの。

「リモートデータ復旧サービス」接続概念図

仮想化HDD(VMwareやXenなど)のリモート復旧は同社によると業界初となり、クラウドサービスの台頭によりデータセンターにおける仮想化HDDの普及を受け、急増する顧客ニーズに対応するもの。

仮想化HDD上では複数のOSと複数のサービスが混在して稼働しているため、1つのサービスのデータ復旧を行うためには、稼働中の全てのサービスを止めてその仮想化HDDを取り出す必要があるが、本サービスでは仮想化HDDのデータ復旧を可能としたことに加え、HDDを取り出さずにリモートで作業を行うことによりサービスを止めないデータ復旧を可能とした。

また、仮想化HDDの復旧は、HDD内に複雑に書き込まれたデータの解析力が必要だが、同社では専門技能を有する技術者が担当する。これにより、「誤って消去してしまった、フォーマットしてしまった」という論理的障害であれば、上書きさえされていなければ、ほぼ100パーセントの復旧が可能となるという。

利用の方法は、顧客は1台のPCを用意の上、専用ソフトをインストールし、LAN経由でHDD障害が発生しているサーバーへ接続するだけとなり、同社側はそのPCをリモート操作することで復旧作業を行うというもの。

復旧に要する期間と価格は見積もりベースとなり、今後1年間に本サービスを含め復旧サービス全体で170件、1億円の売上を目標とする。