日本オラクルは5月23日、業務アプリケーションスイートの最新版である「PeopleSoft 9.2」を発売した。既存のPeopleSoftユーザーは、機能追加パッケージFeature Packをインストールすることにより、システム全体をアップグレードすることなく、新機能を利用できるようになる。
PeopleSoft 9.2には、人材管理アプリケーション「PeopleSoft Human Capital Management 9.2」のほか、「PeopleSoft Financials 9.2」「PeopleSoft Supply Chain Management 9.2」が同梱されている。今回、既存機能の拡張やモバイル機能、ユーザーエクスペリエンスの改善などを含めた1,000以上の機能が追加された。
PeopleSoft 9.2では、大きく「業務機能の向上」「ユーザーインタフェースや操作性の向上」「保守運用管理の機能を強化」が図られた。
業務機能の向上については、上述の最新ソフトウェアの機能強化がメインで、モバイルから利用できるような機能も提供されている。
ユーザーエクスペリエンスの向上に関しては、同社の検索エンジン「Oracle Secure Enterprise Search」と連携し、フリーテキストで検索できる機能が追加された。また、PeopleSoft PeopleTools 8.53による「Related Actions Framework」や「アクティビティガイド」によって、使いやすいナビゲーションや操作性を実現したという。このほか、生産性向上のための「ワークセンター」機能や、60種類以上の分析レポートを提供する「ピボットグリッド」が搭載された。
保守運用管理については、「PeopleSoft Update Manager」がPeopleSoft 9.2のシステムを自動的に最新状態に維持するほか、ユーザーが必要な機能のみを選択したり、スケジュールを設定したりすることが可能となった。また、回帰テストを簡素化し、コストや障害発生リスクを低減し、アップグレード作業の生産性を向上させた。