ルネサス エレクトロニクスは5月22日、USBコネクタにスマートフォンやタブレットPCなどのポータブル機器を接続することで、USB通信と充電を同時に実現するUSB 2.0ハブ・コントローラLSI「μPD720115」を開発したことを発表した。

同製品は、充電時に最大1.5Aを使用可能なUSB Battery Charging Specification Reviskon1.2(USB BC 1.2)仕様に対応したバッテリチャージング機能を持つUSBポートを4つ搭載しており、これにより、USB2.0仕様に準拠したデータ通信と充電をUSBコネクタ1つで同時に実現するPCやデジタルテレビ、充電アダプタなどの開発を容易に行うことが可能になると同社では説明する。

また従来製品では外付けであった5Vレギュレータおよび3.3Vレギュレータを内蔵しているため、USBケーブルから出力される5V電圧をそのまま電圧として使用することが可能となり、外付けレギュレータなしでシステムを設計することが可能になるほか、同一基板上のUSBポートに同製品をカスケード接続する場合への対応として、24MHzのクロック出力機能も搭載しており、水晶発振子の削減も可能となっている。

加えて、動作温度範囲を-40℃まで対応させたことから、産業機器への適用も可能となっている。

なお、同製品は2013年6月よりサンプル出荷を開始し、量産は2013年9月より開始する予定で、2014年に月産100万個の量産を計画しているという。

ルネサスのバッテリ充電機能付きUSB2.0ハブ・コントローラLSI「μPD720115」