ミクシィは5月15日、新経営体制を発表し、創業者で代表取締役社長の笠原 健治氏が取締役会長に退くことを発表した。後任には、現執行役員 経営企画室長の朝倉 祐介氏が就任する。

笠原氏は2004年にSNSサイト「mixi」を開設。2008年には米経済誌「フォーブス」が選出した日本の富豪40人の37位にランクインを果たした。近年のmixiは、米国発のSNSであるTwitterやFacebookなどの勢いに押され、ソーシャルゲームプラットフォームであるGREE、DeNA(モバゲー)も現れるなど、厳しい競争環境が続いていた。

後任の朝倉 祐介氏はスタートアップ企業の経営者を経て、2011年10月にミクシィへ入社。2012年7月に執行役員経営企画室長に就任後、ユーザーファーストの推進やユニット制の導入を主導した。スマートフォンへの急激なシフトやオンラインでのコミュニケーションの多様化といった環境変化の中で、変化への適応や、変革を続けるため、経営トップの交代を決めたという。

笠原氏は代表権を持たない取締役会長になるが、「過去に4つのサービスを立ち上げてきた経験から、0を1にする新規事業の立ち上げに最も価値を発揮できる」として、新サービス開発に注力するとしている。

新取締役体制は6月25日に行われる定時株主総会後に正式決定する見込み。なお取締役 最高財務責任者に荻野 泰弘氏、取締役 最高事業責任者に川崎 裕一氏、取締役 最高技術責任者に松岡 剛志氏の就任を予定している。