デンソーは5月10日、軽自動車用衝突回避・衝撃緩和システムのセンサとして搭載される新型レーザレーダを開発したと発表した。
近年、自動車に、前方車両などへの衝突を回避したり、衝突が避けられない場合の衝撃を緩和するシステムの搭載が進んでいる。こうしたシステムの中で前方車両などを検知するセンサは、いわば"目"にあたる重要な構成部品の1つとして、搭載車両とそのシステムに合わせ、性能、サイズ、コストのバランスを取ることが求められている。
今回デンソーが開発したレーザレーダは、市街路や渋滞といった低速域での使用を念頭にスキャンする領域、距離を設定することで、レーザ光発信の機構を簡素化を図ったという。また、ECU機能を有する信号処理基板の採用により、従来、別部品となっていたECUを統合し、システムからECUを削減することに成功しており、小型レンズの採用などと合わせて、求められる性能を確保したうえで132mm×134mm×46mmという小型化と低コスト化を実現し、軽自動車への衝突防止・衝撃緩和システムの実現を可能にしたとする。
なお、同レーザレーダはすでに、2012年12月に発売された「ダイハツ ムーヴ」の衝突回避支援システム「スマートアシスト」に採用されている。