Broadcomは、優れたエネルギー効率を実現する40nmプロセス採用のマルチポートギガビット物理層トランシーバ(PHY)「BCM54290」ファミリを発表した。

膨大なデータ量とより高い処理能力に対するニーズにより、ネットワーク全体における電力消費は増加している。同ファミリは、電力消費型イーサネットネットワークアプリケーション向けに最適化されており、高い水準の低消費電力性能を有し、前世代65nmプロセスのPHYと比較して電力消費を40%削減している。また、同社の省電力型イーサネット製品はAutoGrEEEn Plusテクノロジーを搭載し、電力消費を最大70%削減するだけでなく、レガシーなMACやEEE(Energy Efficient Ethernet)非対応機器の省エネも実現する。同技術は、デバイスがEEEモードでEEEリンクパートナーと通信している場合、またはEEE非対応デバイスと接続している場合に利用できる。

この他、1000BASE-Tおよび100BASE-TXは、IEEE Std 802.3-2012規格に準拠する。また、同期イーサネット、IEEE 1588準拠の高精度のタイムシンクロナイゼーション、Y.1731準拠の遅延パフォーマンスモニタリングを有する。さらに、IEEE 1588 PTPに準拠した1ns解像度のタイムスタンプ、ケーブル設備の障害を検知する高度なケーブル設備診断機能を備える。この他、SyncE+、IEEE 802.3bfに対応する。

「BCM54290」PHYファミリでは、6つのデバイスがオプションとして提供されている。

  • 「BCM54290」:8ポートSGMII 10/100/1000BASE-T PHY
  • 「BCM54292」:8ポートQSGMII 10/100/1000BASE-T PHY
  • 「BCM54295」:8ポートQSGMII 10/100/1000BASE-T PHY 銅線ファイバーデュアルメディアインタフェース搭載
  • 「BCM54294」:4ポートSGMII 10/100/1000BASE-T PHY 銅線ファイバーデュアルメディアインタフェース搭載
  • 「BCM54291」:4ポートQSGMII 10/100/1000BASE-T PHY
  • 「BCM54296」:4ポートQSGMII 10/100/1000BASE-T PHY 銅線ファイバーデュアルメディアインタフェース搭載

なお、「BCM54290」ファミリは現在サンプル出荷中で、量産開始は2014年上半期の予定。