日本ユニシスは5月9日、踏切の支障(故障など)や事故の発生を即座に検知する「踏切監視サービス」の本格展開を開始すると発表した。

本サービスは、踏切内に通信機能を持ったカメラを設置し、遠隔で映像を確認、踏切支障が発生すると携帯網やWiMAX通信により、支障情報がデータセンターへ送られ、管理者へメールで通知する。管理者は、支障時に写真や映像で確認することができるため、早期に支障対応が可能になる。

「踏切監視サービス」概要図

また、日本ユニシスのドライブレコーダーを活用したサービス(無事故プログラムDR)の技術を元に開発しているため、開発費や運用費などのコストが低減できる。

サービスの初期投資は不要で、機器、通信費、保守料、データセンター使用料を含めた月額利用で、必要な期間、必要な箇所だけに本サービスを契約(最低契約期間は2年で1年単位)。料金は、携帯網が月額8,000円(税別)、WiMAX通信が月12,000円(税別)。

さらに、監視用ソフトウェアのなどのインストールは不要で、インターネットが繋がる環境であれば、すぐに利用でき、カメラ本体に通信機など内蔵しているため、付属機器の設置も不要。

主な3つの機能は、「動画確認機能:指定した時刻の動画を確認することができ、踏切支障の原因を遠隔で確認」、「自動通報機能:非常ボタンが押されたときや「障害物検知装置」作動時に、管理者にそのときの画像を送信」、「動画再生画面:動画を記録した日時や踏切の場所が確認可能」。

「自動通報機能」概要図

動画再生画面は、画素数の高い監視カメラ(100万画素)で精細な踏切の映像を確認することができ、支障時の原因追求が容易にできる。

「動通報機能」概要図

サービスは、2012年から実証実験を経て、2013年4月時点で、南海電気鉄道、一畑電車など鉄道会社10数社に導入。同社は、センサー技術を活用したサービスを拡充するとともに、踏切監視サービスビジネスを全国展開し、全国の大手鉄道会社やローカル線の無人駅へ、今後3年で50社/2,500箇所の導入を目指す。