独SAPは5月7日(米国時間)、「SAP HANA Enterprise Cloud」を発表した。高速処理を実現するインメモリデータベース「HANA」ベースのSAPアプリケーションの新しい実装オプションで、顧客はTCO削減、容易な導入、柔軟性などのクラウドのメリットを享受できるという。
HANAは2010年に発表された同社の基盤データベース技術。ハードディスクではなくシステムのメモリを用いることで高速度を実現する。同社の主力製品「SAP Business Suite」「SAP NetWeaver Business Warehouse」も対応しており、分析から用途が広がっている。
HANA Enterprise Cloudはインフラとマネージドサービスを合わせたクラウドサービスで、SAPのデータセンターを利用する。顧客はこの上で「SAP Business Suite」「SAP NetWeaver Business Warehouse」などSAPのアプリケーション、およびHANAに対応するパートナーのアプリケーションを動かすことができる。利用にはHANA、およびSAP Business Suiteなど利用するソフトウェアのライセンスが必要となる。データセンターはまず、欧州と米国に設置したデータセンターを利用し、その後アジア太平洋・日本地域にも拡大する予定。