自社でもスマートフォンアプリを活用してみたいけど、どんなアプリがユーザーにとって魅力的なのか?自社のメリットにつなげるには?・・そうお悩みの方も多いのではないでしょうか?今回は、プロモーションにスマホアプリを利用した事例をまとめてご紹介いたします!
こんにちは、SMMLabの赤松です。
昨今増えてきた、スマホアプリを活用した企業のプロモーション。スマホユーザーが増え、iPhone、iPadなどのApp Storeだけでも、アプリ数が77万件※1を突破した今、開発したアプリの、そして自社のファンになってもらうためには、どんな機能・仕掛けがユーザーに響くのでしょうか。
※1 参考: Apple Press Info(米国報道発表資料抄訳)《2013年1月7日》
今回は、様々な目的・業種別に、話題になっている9つのアプリをご紹介いたします! スマホアプリをきっかけとして、既存顧客のファンの深化、さらには、新たなファン層の開拓にも成功しています。ぜひご参考になさってください。
1. アプリのファンから自社製品の新規顧客開拓につなげる!(医薬品メーカー編)
ライオンの「新・お疲れさんアラーム」
企業名:ライオン株式会社
URS:http://guronsan.lion.co.jp/app/
参考URL:http://news.mynavi.jp/articles/2013/04/10/lion/
ライオンの「新・お疲れさんアラーム」は、ドリンク剤「グロンサン」の新しいターゲット”首都圏の30代の男性”向けに開発されたそう。2011年11月に公開され22万ダウンロードを突破した「お疲れさんアラーム」の第二弾。「毎日使って接点を持ち続けてもらえる」機能に特化して開発された、お疲れさんをサポートするアイドル画像&ボイスのアラームに加えて、第二弾は、乗り換え案内連動や、架空の電話着信機能である「会議抜け出しアラーム」など、サラリーマンに嬉しい?!ユニークな機能が充実。使えば使うほど画像がコレクションされていき、すべてコンプリートすると特別ムービーが見られるという特典も。ターゲットに向けて練りに練られたコンテンツが見物ですね。結果としてターゲットの売り上げも増加したそう。「グロンサン」の文字が出るのは最小限に絞ったそうですが、ブランド認知に有効なプロモーションになっていますね。
2.継続的に楽しめるゲーム機能で、開発力アピール&新たなユーザー獲得!(IT編)
Google「World Wide Maze」好きなサイトを3Dの立体迷路にして遊べる!
企業名:Google
URS:http://chrome.com/maze/
今年3月に公開され話題となったGoogleの「World Wide Maze」。Google Chromeさえダウンロードしていれば、好きなサイトを3Dの立体迷路にして遊べるゲーム。PC の Chrome とモバイル版 Chrome との間でタブを同期すれば、PC スクリーン上のボールをスマホで操作することができるという画期的な企画。ゴールしたタイムと、集めたアイテムの数に応じてポイントが加算される仕組みで、世界中のユーザーと競い合えるそう。YouTubeのPRムービーも75万回再生され話題になっています。好きなサイトを立体迷路に変え、さらには、コントローラーとしてスマホと連動させる。自社の開発力をアピールしつつ、PCおよびスマホのChromeユーザーの獲得にもつながっていますね。
3.ターゲットが喜ぶ機能満載で、集まる場所に!ブランディングにも。(美容編)
美容誌「VOCE」のコスメ好き女子が集まるソーシャルアプリ「美プリ! by VOCE」
企業名:株式会社講談社(美容誌「VOCE」)
URS:https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.kodansha.android.voce&feature=related_apps
美容誌「VOCE」コスメ好き女子が集まるソーシャルアプリ「美プリ! by VOCE」。11年10月リリースから累計30万ダウンロードを達成。大型アップデートもされ、ターゲットであるコスメ好き女子が好むコンテンツが満載!ソーシャル機能として、お気に入りのコスメアイテムを撮影して、自分のポーチに入れシェアすることで、他のユーザーとのコミュニケーションを活性化させています。Facebook、mixi、Twitterとも連動。また、コスメ好きには必須の、ランキング・クチコミ情報が満載!40,000件以上のi-VoCEのコスメデータベースでのアイテム検索、有名人のポーチなどの限定コンテンツ公開も、女子にはたまらない機能ですね。開発チームによる公式ブログもあり、アップデートの内容を丁寧に説明するなど、アプリを公開するだけではなく、ユーザーに寄り添ってPDCAを回している様子が伝わります(http://biplivoce.blogspot.jp/)。より魅力あるアプリに発展させていくことも重要なミッションですね。
4.便利な機能で、ユーザーの必須アイテムになる!身近な存在に。(保険編)
損保ジャパン&日本興亜損保の安全運転サポートアプリ「Safety Sight」
企業名:株式会社損害保険ジャパン 、日本興亜損害保険株式会社
URS:http://www.sompo-japan.co.jp/safetysight_app/index.html(Safety Sight)
http://www.sompo-japan.co.jp/app_pc/safetymile/index.html(Safetyマイル)
昨年より、損保各社による“ドライバー向け”スマホアプリがリリースラッシュ!注目なのは、損保ジャパンと日本興亜損保が共同で提供する安全運転サポートアプリ「Safety Sight」。ドライバーをサポートする7つの機能を搭載しているとのこと。特筆すべきなのは、業界初!の「前方車両接近アラート 前方車両発進お知らせ」機能。運転中の前方映像や位置情報により、スマホが車間距離を分析し、前方車両の接近や発車検知時に、音と声でお知らせするというもの。また、強い衝撃を感知すると、前後10秒間の映像を録画する「ドライブレコーダー機能」や、実際の運転をモニターして行う「安全運転診断」なども。また、この2社は、3月に安全運転診断に関するクイズなどによりマイルが貯まる「Safetyマイル」も新たにリリース。春の全国交通安全運動(4月6日~15日)にあわせて、埼玉県警と連携し交通安全運動キャンペーンも実施したそう。なお、各社のアプリには、トラブル時に即座に相談できる機能が基本機能としてついており、ユーザーには心強いですよね。無料とは思えない機能がそろっており、顧客獲得合戦はさらに熱を帯びそうですね。運転時、カーナビ代わりにスマホを使う人が増えているそうで、機能もどんどん進化していきそうです!
5.便利&魅力的な機能で、もっとエンジョイ&ファンの深化へ!(サービス・施設編)
USJ 電子マネー「ワンダー・マネー」導入&待ち時間情報やARカメラ機能も!
企業名:株式会社ユー・エス・ジェイ
URS:http://www.usj.co.jp/wondermoney/
USJは、スマホを使ったパーク専用プリペイド型電子マネー「ワンダー・マネー」の導入を開始しました。世界的にも珍しい革新的サービスだそう。(4月末までにチャージすると、先着3,000名に、5%分のボーナスがもらえるキャンペーンも実施。)この「ワンダー・マネー」は、「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン公式アプリ」の一つの機能。他には、GPSを利用して、アトラクションの距離や待ち時間を確認したり、エリアによって10パターンのキャラクターが登場するARカメラ機能など。パークをよりエンジョイできるような仕掛けになっています。訪れることになったら必ずダウンロードしてしまいそうですね!
6.近くにあるから試しやすい!自社製品の認知アップ!(飲料メーカー編)
コカ・コーラ 自動販売機と連動したARアプリ 「ポーラーベア」が動く!
動画はこちら:http://www.youtube.com/watch?v=ObHG1qo0C0A&feature=player_embedded
企業名:日本コカ・コーラ株式会社
URL:http://www.cocacola.co.jp/corporate/news/news_20130221.html
コカ・コーラは、世界で初めて、スマホ向けに、自動販売機と連動したARアプリを導入。2013年4月より本格的にARアプリの提供を開始するそう。2月には、ARアプリの導入に先駆け、デモコンテンツを開発ユニット「AR三兄弟」と共同開発、紹介動画も公開されています。超省エネの「ピークシフト自販機」にデザインされた「ポーラーベア」がARマーカーになっており、ARアプリをダウンロードしたスマホをかざすと、「ポーラーベア」が笑ったり、くしゃみをしたり、プラカードを掲げるなどが視聴可能。また、「コカ・コーラ ゼロ」にかざすと、EXILEメンバーが出演する「コカ・コーラ ゼロ」のTVCMを見ることができるなど、製品のARマーカー化も実現されており、今後の展開に期待です!
7.ご当地人気キャラを利用して、足を運ばせる動機付けに!(サービス・観光編)
観光庁 外国人向け観光ガイドアプリ「Visit Japan with HELLO KITTY」
企業名:観光庁
URL:http://www.visitjapanapp.jp/
参考URL:http://getnews.jp/archives/313303
「Visit Japan with HELLO KITTY」は、観光庁が出している日本に来る外国人に向けた観光ガイドアプリ。位置情報を使い、ガイドに載っているスポットに行くと、ご当地キティちゃんと写真を撮ることが可能。撮った写真はコレクションすることも出来るそう。”キティちゃん”といえば、日本人はもちろん、世界中で大人気のキャラクター。サンリオが運用しているキティちゃんの公式Facebookページは、ファン数が1,300万人近くも!(https://www.facebook.com/hellokitty)そんなキティちゃんのご当地版とのレアな写真が撮れるとなると、より広いエリアに足を運んでもらうという動機付けになりますね。
8.番組をもっと楽しめる機能で、リピートしてくれるファンを作る!(テレビ番組編)
テレビ東京「FOOT×BRAIN SOCIOアプリ」視聴マイルが貯まる!
企業名:株式会社テレビ東京
URL:https://play.google.com/store/apps/details?id=com.txbb.android.footxbrain
3月頃を皮切りに、スマホをTV視聴のお供「セカンドスクリーン」として活用したアプリやサービスがテレビ局各社からぞくぞくと発表されています。今回は、その中の一つをご紹介。テレビ東京がスポーツ系情報番組「FOOTxBRAIN」の視聴者向けに公開した「FOOT×BRAIN SOCIOアプリ」。目玉となる機能は、番組視聴中に本編及び番組提供社の一部のTVCM音声をアプリで認識させると、視聴マイルをGETできるというもの。地上波レギュラー番組としては初の試み。貯まったマイル数により、番組グッズや2014年ブラジルツアーなどに応募できるそう。リアルタイム視聴のほか、BSジャパンでの放送や録画視聴のいずれでもマイルが獲得可能。また、FacebookやTwitterと連携し、”ソーシャルビューイング”機能も装備。テレビの世界がどんどん変化し始めていますね!
9.人気キャラとのコラボで注目度UP!利便性でリピート率アップ!(飲食サービス編)
ドミノ・ピザ×初音ミク 「Domino’s App feat. 初音ミク」
企業名:株式会社ドミノ・ピザ ジャパン
URL:http://miku.dominos.jp/
3月に公開され、本ブログでも、公開直後に紹介したドミノ・ピザ×初音ミクアプリ「Domino’s App feat. 初音ミク」。5月までの限定企画というこで、再度ご紹介します! 本アプリは、元々あった「ドミノクルーが協力してオリジナルボカロ曲を作る」という企画(http://www.dominos-vocalo.jp/)が発展して、ピザ注文コラボアプリになったそう。注文画面は全て初音ミク仕様。初音ミクとピザの写真が撮れるソーシャルピザカメラやピザポックスがLIVEステージになるAR機能など、話題性抜群の機能に加え、「GPSでお届け先が指定可能」、「ボカロ曲で配達状況をお知らせ」などの注文に便利な機能も装備。魅力的な機能で”ミク”ファンなどの新たな顧客開拓を行い、さらに利便性でリピーター化を実現。期間限定なのがもったいないほどナイス企画ですね!
かがでしたでしょうか?
共通しているのは、自社製品、自社サービスのターゲットに向けて、魅力的と思える要素を絞り出し、開発されているという点。そして、アプリを提供することで、どんな効果を目的としているかがはっきりしています。スマホユーザーが増え続けている今、スマホアプリも「オウンドメディア」として有効活用するためには、ターゲット・目的などを整理してみることが最初の一歩になりそうですね。また、アプリのLP(ランディングページ)を魅力的にしているという点も、検索しやすく話題になっている理由の一つかもしません。ぜひ参考になさってください!
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