Integrated Device Technology(IDT)は、DCブロッキングコンデンサ(ACカップリングコンデンサ)を内蔵したRF対応のデジタルステップアッテネータ(DSA)「IDTF1953」を発表した。

同製品は、無線基地局(BTS)の受信パス、送信パス、デジタルプリディストーション(DPD)パスに対する厳しい要求に向けて最適化されており、ピンと制御インタフェースについては、他社製品との互換性を持たせつつ、DCブロッキングコンデンサを内蔵することで、部品点数の削減やパフォーマンスの向上も可能とした。

また、独自のGlitch-Free技術プラットフォームにより、複数の標準規格が存在する4G(第4世代)/3G/2G携帯電話基地局や産業用途において、MSB(最上位ビット)の遷移時に発生するオーバーシュート(グリッチ)が最大で95%の削減が可能なほか、ソフトウェアインタフェースを簡素化するとともに、信頼性を向上させ、パワーアンプなど高価な部品の損傷を防ぐことができる。

400MHz~4GHzの入力周波数に対応し、減衰量の設定は6ビット分解能、0.5dBステップで31.5dBまでの減衰量に対応するほか、DPDパスの性能を向上できるよう3次相互変調歪み(IM3)を低く抑えており、送信スペクトルマスクに対して良好な特性が得られるだけでなく、消費電力も低減することが可能となっている。

さらに、2GHzにおいて1.35dB未満と挿入損失が小さく、全温度範囲で0.25dB未満とゲイン誤差も少ないため、受信パスにおける感度と信号対雑音比(SNR)を改善することができる。

なお、パッケージは4mm角の20ピンQFPN。すでに特定顧客向けにサンプル出荷を開始している。

IDTのRF対応のデジタルステップアッテネータ(DSA)「IDTF1953」