日立システムズは、特定多数に対して現金を支給する業務を行っている企業向けに「交通費支払いサービス」の販売を開始すると発表した。

本サービスは、交通費の申請・承認を管理するSaaS型システムの提供だけでなく、交通費の立替・銀行振り込みの代行や、システム操作に関する問い合わせなどに対応するヘルプデスクサービスもあわせて提供するBPO(Business Process Outsourcing)サービスとして提供する。

例えば、就職活動を行う学生への交通費支払いでは、コンプライアンスの観点から財務部門より、現金の取り扱い禁止という方針が出ている一方で、採用学生用の交通費支払いは例外的に現金で取り扱う企業が多く見受けられる。その際、事務手続きや監査対応、台帳管理が大変であるほか、現金の紛失・盗難リスクがあるなどの課題がある。

「交通費支払いサービス」利用イメージ

日立システムズでも、学生に対して、従来は現金で交通費の支払いを行っており、同様の課題を抱えていたことから、このような課題を解決するため、就職活動を行う学生がWebサイトを通じて簡単に交通費の申請を行うことができ、また企業の管理者も容易に申請・承認状況の管理が行えるSaaS型システムと、入金口座の確認や振り込みの代行、ヘルプデスクサービスなどを組み合わせたビジネスサービスとして「交通費支払いサービス」の販売を開始する。

同サービスは、販売開始に先立ち2012年4月から自社で利用を始め、現在では日立グループ数社で利用。日立システムズにおいては、事務工数を約64%削減など、大きな成果が出ているという。

価格は、初期費用は必要なく、月額費用が1件につき1,050円(ボリュームディスカウントあり)。ヘルプデスクサービス、入金代行(振込手数料含む)などの費用も含む。

同社では、日立グループのクラウドソリューション「Harmonious Cloud」の下、企業の採用部門での交通費やイベント運営会社でのアルバイト代など、不特定多数に対して現金を支給する業務を行っている企業向けに、支払い業務を適正化・効率化できる「交通費支払いサービス」を拡販、2015年度末までに累計3億円の販売を目指す。