新日本無線は4月25日、パルスオキシメータ(酸素飽和度計)や脈拍計などに最適な、近赤外光(波長940nm)および赤色光(波長660nm)の2つのLEDとフォトトランジスタを1つのパッケージに搭載したフォトリフレクタ「NJL5501R」を発表した。

パルスオキシメータは、血液中のヘモグロビンの、酸素との結合の有無による近赤外光と赤色光の吸収率の違いを利用して動脈血の酸素飽和度を計測する機器で、現在は近赤外光および赤色光の透過光を検知する計測が主流となっている。しかし、既存の製品は、指など体の突出した部位をLEDとフォトトランジスタで挟み、その透過光を測定する構造のため、装着時の圧迫感や血流の阻害といった課題が指摘されている。

そこで、同社は近赤外光、赤色光の2つのLEDとフォトトランジスタを1つのパッケージに搭載することで、挟み込むことなく反射光を利用した貼り付ける構造での測定を実現し、この課題を解決した。また、パルスオキシメータで要求される発光波長範囲を採用し、精度の高い測定を可能にした。

測定方法の比較

同製品の仕様は以下の通り。

  • 発光波長(赤色光):660nm ±3nm
  • 発光波長(近赤外光):940nm ±10nm
  • 出力電流(赤色光):1.0~4.3mA
  • 出力電流(近赤外光):145~580μA
  • 鉛フリー、ハロゲンフリー、RoHS対応

なお、パッケージは1.9mm×2.6mm×0.8mmサイズのCOB。価格は300円。すでにサンプル出荷を開始している。5月より月産5万個規模で生産可能という。

近赤外光(波長940nm)および赤色光(波長660nm)の2つのLEDとフォトトランジスタを1パッケージに搭載したフォトリフレクタ「NJL5501R」