レッドハットは、3月から新たな会計年度(2014年度)がスタートしたことを受けて、新年度の事業方針・戦略を、プレス向けに説明した。

レッドハット 代表取締役社長 廣川裕司氏

米Red HatのFY2013の売上げは、前年度比17%増の13億2,900万ドルで、11年連続の売上げ増を達成したという。レッドハット 代表取締役社長 廣川裕司氏は、昨年度の1年間を従業員数が4,000人から5,500人に増え、メッセージングログのFuseSource、BPMのPolymita、クラウド管理のManageIQの3社を買収するなど、「投資の年」であったと評価。その上で、「投資を行っても11年連続の売上げ増を達成するなど、IT業界のなかでも勢いがあるIT企業だ。今年は16%増を目指す」と語った。

米Red HatのFY2013の実績

廣川氏によれば、Red Hatの今年度のビジョンは「オープンハイブリッドクラウドの実現」、「ビッグデータ戦略の推進」、「OpenStackにおけるリーダーシップ」の3つだという。

そして日本においては、Linux市場の成長の倍のスピードで成長することを目指し、日本市場を牽引していくとした。

具体的な施策としては、「Linux以外の新規事業の拡大」、「パートナー協業強化」の2つを推進していくという。

新規事業の拡大では、オープンハイブリッドクラウドの訴求によるクラウド・仮想化・OpenStack関連事業の倍加させるほか、JBossミドルウェアのシェアの拡大、クラウドやビッグデータを支える最適なストレージの拡大の3つを推進。

新規事業の拡大

そのために、製品・ソリューション営業統括部門を発足させるほか、ソリューション営業の推進を図り、営業を20%以上増員するという。

Linux以外の売り上げ比率は現在は15%程度だが、5年後には半分程度まで拡大する予定だという。

パートナー協業の強化としては、エンジニア育成を支援の強化するほか、協業拡大によるメインフレーム・UNIXや商用アプリケーションサーバからの、LinuxやJbossアプリケーションサーバへの移行加速させるほか、新規事業を拡大するためJBoss、Red Hat Storage、OpenStackのパートナーを拡大するという。また、エンタープライズユーザ会を介して、ユーザ交流も活性化させるという。

パートナー協業の強化

廣川氏は「開発者にいいものを作ってもらい、パートナーのソリューションを乗せて、ユーザーに届けていくのがレッドハットの役割だ」と述べた。

レッドハットのミッション

同社が注力するソリューション分野は、インフラソリューション、ビジネスソリューション、インダストリーソリューションの3つで、今年度、日本で20%の成長を目指すという。

インフラソリューション

ビジネスソリューション

インダストリーソリューション