ACCESSは4月25日、車載向けサウンド制作・再生システム「ACCESS EVSound」を開発し、グリーンロードモータース(GLM)の電気自動車(EV)「新トミーカイラ・モデル」に提供することで合意したと発表した。

同システムは、EVの走行音をPC上で制作・編集し、クラウドを介して車載装置へ送信し、車両内で再生するというもので、同社のモバイルソフトウェアおよびクラウドコンピューティング技術を、CANバスと連携させて実現している。

これにより、あらかじめ制作・設定されたサウンドが、モーターの回転数などのCANバスから入ってくる車両情報に連動して再生されることとなり、ドライバーはEVを運転している間、走行スピードに応じで流れるサウンドを楽しむことが可能になるという。

具体的には、PC上のオーサリングツールで制作した走行音のデータファイルが、クラウドやスマートフォンなどの端末を介して、車両内の再生用オーディオ機器へと送信され、運転中の車両内の電子制御ユニットから集められるアクセルやモーター回転数などのデータを基にあらかじめ設定されているサウンドのデータファイルが再生される形となる。また、CANバスから吸上げられたアクセルやモーター回転数などの車両データは、モバイル通信を介してクラウド上にデータとして蓄積することが可能であり、そのデータをメーカーは新車の開発や会員向けのサービスなどに活用することが出来るという。

なお、同システムは自動車メーカーや車載機器メーカーを対象に、2013年夏からの販売開始を予定しているほか、大阪市に4月26日にオープンする展示施設「ナレッジキャピタル」のアクティブラボ展示スペース「みんなでつくる『世界一』!」内のGLMショールームでも展示される予定だという。

クラウドを介した、「ACCESS EVSound」とCANバスとの連携イメージ図