NTTデータ経営研究所とメガネレンズの専門メーカーである東海光学は4月17日、共同で脳科学技術によるカラーレンズ評価の客観化に取り組み、カラーレンズをかけたときの顔の魅力度を脳波計測で測定したところ、パーソナルカラーに合致したカラーレンズがかけた人の魅力度が高まることを実証したと発表した。

今回の研究は、6種類の異なる色のレンズをかけた人を他の人が見た際に、魅力的で似合うと感じる状態を脳波計を用いて評価したというもの。人の顔やモノなどの写真を見て、魅力度判断を行なう先行研究としては、魅力的な顔を見たときには魅力的でない顔を見たときと比較して、刺激の呈示後350ms以降に、事象関連電位と呼ばれる電位の振幅が陽性側に大きく出現するという現象「後期陽性電位(Late Positive Potential:LPP)」が知られている。

具体的な実験内容としては、東海光学がさまざまなマーケティングデータ、色の理論、パーソナルカラーの考え方などを活用し独自に選定した6種類の異なる色のカラーレンズについて、他人が魅力的だと判断した際に出現する脳電位であるLPPに着目して評価を実施するといったもので、この結果、本人のパーソナルカラーに似合う色のカラーレンズをかけたときに、LPP値が高く表れることが判明したという。

「肌美人」を装用した際の脳波計測結果

LPP 350-550ms間平均値

従来、このような評価はアンケート調査などの主観評価により似合っているか否かを確認するものが大半であったが、今回の脳波計測により、客観的に評価ができることが裏付けられたと研究チームでは説明している。

なお、東海光学では、今回の研究で用いられ、魅力度効果が実証されたカラーレンズを「肌美人」という製品名にて5月1日より発売する計画としている。

「肌美人」の装用例