セールスフォース・ドットコムは4月12日、「Salesforce Platform Mobile Services」を発表した。企業がビジネスモバイルアプリケーションを開発する際に利用できるツールとプログラム群を提供し、製作期間を短縮することが可能になるという。

モバイルデバイスの普及によって、従業員はどのようなデバイス・環境からでもシームレスにビジネスデータへアクセスできることを求め、高い生産性とイノベーションをアプリケーションに期待している。しかし一方で企業は、利用環境やデータアクセス、開発といった3つのバランスを取りつつ、モバイルアプリケーションの提供に大きな投資を行なってきたが、旧来型の開発環境を使って、手間と時間をかけ、しかもニーズを完全には満たしていないものしか提供できなかった。

このような背景の下、セールスフォースは、Salesforce Platformと新サービスによって、企業や従業員、開発者のニーズを満たすアプリケーション開発環境を提供できるとしている。

Salesforce Platform Mobile Servicesで提供されるオープンソースの「Salesforce Mobile SDK 2.0」(6月提供開始予定)を用いれば、企業内データと安全に統合できるiOSやAndroidに対応したモバイルアプリケーションを開発できる。また「Developer Mobile Packs」(提供開始済み)は、こちらもオープンソースのクイックスタートパックで、リアルタイムにSalesforceデータへアクセスできるモバイルアプリケーションを、Web開発者がHTML5などを使って構築できるものとのことだ。このほか、Salesforceの大手SIerの支援を受けられるプログラムや開発者向けの情報提供プログラムなども用意されている。