サイボウズと日本インフォビューテクノロジスは2013年4月11日、業務アプリ構築クラウド「kintone」をプラットフォームとして英SAPのERP製品を拡張する連携ソリューションの提供を開始した。

基幹システムは、企業活動で業務に直結する販売・在庫管理などをマネジメントするものとして、非常に高い可用性が求められる。発表では、基幹システム系で高いシェアをほこるSAPの信頼性を認めながらも、利用における制限や、カスタマイズのための開発費用の大きさといった点に問題があると指摘した。

一方でサイボウズのkintoneは、容易に導入できることを目標に開発されたもので、業務のサポートを柔軟にシステム化できるという反面、大規模組織の業務全体を最適化することには適していないという弱点についても触れた。

新製品となる「kintone-SAP連携ソリューション」は、これら両者の長所を生かし、SAPの信頼性とkintoneの柔軟性を組み合わせられるものであるという。

  ※拡大画像、画像クリックで開く

SAPとkintoneの連携イメージ

具体的には、次のようなメリットを得られるようになる。

(1)インタフェースが使いやすくなる:通常のSAPデータ登録画面は操作が煩雑になっていたが、kintoneを使って、入力箇所をまとめたフォームを作成したり、項目を限定したりすることで、登録者の負担を軽減できる。

  ※拡大画像、画像クリックで開く

kintoneで作成された受注伝票画面。この画面からSAPにデータを登録できる

(2)開発コストが削減される:データ連携はkintoneのAPIを介して行うため、SAPのオプション開発costを低減することができる。

(3)モバイルに対応する:kintoneはモバイルビューを搭載しているため、スマートフォンなどからのデータ登録も可能となる。