キヤノンは9日、MR(Mixed Reality)システム「MREAL」のソフトウェアをバージョンアップした「MP-100H」を発表した。国内市場では、キヤノンITリューションズが主体となって、4月中旬より販売を開始する。

MRシステム「MREAL」は、現実世界の映像とコンピュータグラフィックス(CG)とを融合し、いわゆる仮想現実(Virtual Reality)よりもリアルな映像を生成する。例えば、試作品の製造回数を削減することによって、開発期間やコストを圧縮することができ、環境負荷の軽減も図れるという。

今回のソフトウェアバージョンアップでは、従来の「MP-100」に比べ、位置検出センサ―の機種対応を拡充や画質の向上が図られた。具体的には、周辺機器を扱うための汎用プロトコル「VRPN(Virtual Reality Peripheral Network」への対応、映像の距離感を補助するカラーマスキング機能の精度向上、システムが稼働していないときにヘッドマウントディスプレイの電源を切る制御機能などが追加された。

同社では、MP-100Hによってさらに幅広くソリューションを展開し、MREALの提供の場を広げたいとしている。