米Gartnerは4月4日(英国時間)、PC、タブレット、スマートフォンの最新の動向予測を発表した。合計の出荷台数は2013年、前年比9%増加するが、タブレット普及のあおりをうけてPCは7%のマイナス成長になると予想している。「一時的なトレンドではない」とGarterのアナリストは述べており、根本的なシフトが起こりつつあるとまとめている。
PC(デスクトップとノート)、ウルトラモバイル、タブレット、携帯電話・スマートフォンの合計の出荷台数は2013年、約24億1180万台と予想、これは2012年の22億1337万台から9%の増加となる。数字は2014年には25億5000万台に達し、2017年には29億台を上回ると予想しているが、内訳を見ると製品カテゴリにより増減がある。中でも顕著なのがPCの減少だ。
PCの2013年の予想出荷台数は3億1522万台、これは前年から7.6%の減少となる。この数字は2014年に3億231万台、2017年には2億7161万台となり、3億台を割ると予想している。
一方、タブレットは2013年、前年比69.8%増の1億9720万台と予想、2014年は2億6573万台、2017年には4億6795万台に達すると見ている。背景にあるのは、タブレットの低価格化と高機能化。これがPCからタブレットへのシフトを加速しているという。
「PCとタブレットの両方を利用し続ける個人ユーザーもいるが、多くはメインのコンピュータ端末としてタブレットで得られる体験に満足するだろう」とGartnerのアナリスト、Carolina Milanesi氏は述べ、一時的なトレンドではなくユーザー行動が長期的に変化することの現れだとしている。なお、タブレットは成長国だけでなく、途上国でも受け入れが進んでいるとのことだ。
同じく成長カテゴリである携帯電話は、2013年に18億7577万台を出荷すると予想、これは2012年の17億4617万台からの増加となる。Gartnerによるとスマートフォンも低価格化が進み、途上国市場でも普及が始まっているという。2013年の予想出荷台数のうち半分以上の10億台がスマートフォンと予想している。
これらのトレンドはOSのシェアにも影響を与えている。2013年の合計のOS別の出荷台数はAndroidが独占し、約35%に相当する8億6093万台を占める。
Androidは2012年の4億9708万台から約1.7倍の増加となったのに対し、2位のWindowsは2012年の3億4645万台から2013年は3億5441万台(シェアは約15%)と1000万台の増加にとどまる。
Androidの出荷台数は2014年に10億の大台に達し、2017年には全体の約50%を占める14億6861万台を見込む。3位はiOS/Mac OSで2013年は2億9342万台、2014年は3億5948万台、2017年は5億414万台となり、Windows(2017年予想は5億7093万台)に詰め寄ると予想している。4位のRIM(BlackBerry)は2013年は3125万台の予想で、その後も緩やかに減少すると予想している。