佐川急便はこのほど、博多駅前地区において、駅に設置した宅配ボックスでの不在時荷物の受け取りサービスを開始したことを発表した。あわせて、同地区の宅配便集荷配達における電気自動車の導入なども実施されている。
同社は2012年に環境省から「低炭素地域づくり集中支援モデル事業」を受託し、「博多駅前地区低炭素型集配送システム構築モデルプロジェクト」を立ち上げている。今回新たに開始されたサービスも同プロジェクトの一環。
同プロジェクトでは、地球温暖化対策を目的とし、物流プロセスにおいて「宅配ボックスを活用した効率的な配送システムの構築」「環境負荷の低い輸送車両の導入」「JR博多シティにおけるエリア集約型集配送モデルの構築」という3つの取り組みが行われる。
「宅配ボックスを活用した効率的な配送システムの構築」では、JR・地下鉄の博多駅構内を中心とした8駅と、総合小売業のダイエー4店舗に宅配ボックスを計18台設置。昨年度の試験運用結果を踏まえて、今年度は、不在時の再配達荷物の受け取りサービスが開始される。また次年度以降のサービスの拡充も予定されている。
「環境負荷の低い輸送車両の導入」では、JR博多駅周辺で集配しているガソリン軽自動車7台が電気自動車に変更され、貨物の集約拠点から商業施設までの配送や、市内のサービスセンターまでの輸送に利用しているディーゼル車(4tトラック)3台が天然ガス車に変更される。
また、「JR博多シティにおけるエリア集約型集配送モデルの構築」では、JR博多シティ向け貨物の集約拠点を変更し、輸送経路を短縮。「福岡店→福岡SRC→JR博多シティ等」となっていた従来ルートが「福岡店→JR博多シティ等」に変わるという。
なお、プロジェクトの実施期間は2012年9月3日~2015年3月31日となっている。