東芝は3月28日、スマートフォンやタブレット向けに、1/3型有効画素数1300万画素のCMOSイメージセンサを搭載した厚さ4.7mmのカメラモジュール「TCM9930MD」を発表した。
近年、スマートフォンやタブレットの高性能化と薄型軽量化に伴い、搭載するCMOSイメージセンサにも高解像度化とカメラモジュールの薄型化が求められている。従来、カメラモジュールの薄型化のためには、レンズ構成を変更する方法があるが、レンズ周辺の解像度低下を引き起こすという問題があった。これには、CMOSイメージセンサを高解像度化することで解決できるが、そうすると光学サイズが大きくなり、結果的にカメラモジュールの厚さが増すため、高解像度化と薄型化の両立が課題となっていた。
同製品は、レンズ4枚構成での薄型化を図るため、発生するレンズの歪曲収差や画面周辺でのMTF低下を、専用の信号処理回路で歪曲収差補正と解像度復元処理を行い、レンズ性能を補完したほか、モジュール構造にフリップチップ構造を採用することで、1300万画素という高解像度CMOSイメージセンサを用いたカメラモジュールにおいて、厚さ4.7mmを実現した。ちなみに画素サイズは1.12μmとなっている。
なお、サンプル価格は7000円。2013年5月からサンプル出荷を開始し、同年12月から月産100万個規模で量産を開始する予定。