奈良市は、平成25年度4月1日より交付する母子健康手帳をリニューアルし、表紙とオリジナルページにアイドルユニット「KinKi Kids」の堂本剛が描いたイラストを掲載したデザインを発表した。
堂本剛は奈良市の出身で、これまでも奈良市の観光特別大使として活動してきた。同市の健康増進課の担当者によれば、堂本は以前より奈良市への協力を惜しまない姿勢を見せていたということで、母子健康手帳の表紙のデザイン変更を検討している際に名前が挙がった。2012年に堂本が奈良市で行ったライブの際に依頼を行ったところ、同氏は快諾。細かな指定は行わず、「親子が使う物なので、温かい雰囲気で」と伝えたという。
後日、堂本からイラストが送られてきたが、依頼した表紙用の絵以外にも、さまざまなイラストが約50点含まれていた。依頼には含まれていなかった多くのイラストに関しては、堂本から「よろしければ使ってください」とのコメントが添えられていたとのこと。結果として、今回発表された母子健康手帳の表紙、ならびに子供の成長が記録できる三つ折りのページなど奈良市が独自に追加したページに、堂本剛のイラストが掲載されることとなった。堂本は線画、ならびにイラストに添えられた文字を担当し、着色はプロのイラストレーターが行った。
なお、この母子健康手帳に関して、県外の妊婦など一般からの問い合わせが複数あったということだが、母子保健法に定められた市町村が交付する物である以上、奈良市内在住者で条件を満たす人以外に交付することはできない。同市の健康増進課では、「希望者が(奈良市内の健康増進課窓口にて)閲覧できるような対応を検討中」という。また、可能であればこれ以降の年度の母子健康手帳に関しても、堂本のイラストを継続的に使用していきたいということだ。