日本HPは、ライオンのメインフレーム上の膨大な基幹業務資産をオープン環境へ全面移行したと発表した。
ライオンでは、新たな経営ビジョンに向かって全社が業務を革新していく中で、部門業務の高度化や変化対応力の強化を支援し効率化を進めるために、メインフレームを見直し、基幹業務システム全体をオープン環境に移行することを決断し、2008年に次期システム構想の検討に着手。
その後、2009年には、メインフレーム上で稼働していたサブシステムの8割に関してはマイグレーション、残り2割を再構築するという方針を決定し、方針決定後は、メインフレーム上の既存資産を約3カ月間かけて調査・アセスメントを実施し、不要な資産を整理することで、移行資産を約半分に減らした。
移行作業は、2010年2月からスタートし、移行計画に基づき、x86サーバ上の仮想環境で稼働するLinuxベースのオープンホスト環境が構築され、膨大なメインフレーム資産が移行された。また、テスト環境構築後の2011年末、並行稼働テストがスタートし、2012年夏、すべての問題点が解消され、オープン環境上の基幹業務システムが完成した。
ライオンは、日本HPが提供するアプリケーションモダナイゼーションサービスにより、最小限のコスト、期間、リスクで、大規模な基幹業務システムのオープン化を実現。本サービスは、メインフレームなどのレガシーシステムを、オープンな最新技術を用いたシステム基盤へ移行・再構築するためのサービスとなっている。