測機器大手Agilent Technologiesの日本法人であるアジレント・テクノロジーは3月27日、車載用デバイス向けシリアルバス規格「MOST(Media-Oriented Systems Transport)」に対応したコンプライアンス試験ソフトウェア「Agilent N6466A」、および「BroadR-Reach」に対応したコンプライアンス試験ソフトウェア「Agilent N6467A」を発表した。同社のオシロスコープ、スペクトラムアナライザ、パルスファンクションジェネレータなど、物理層試験で必要とされる各種測定器に対応している。
N6466Aは、測定を自動化するスクリプトを提供しており、MOST50およびMOST150の信号について信頼性の高い評価を迅速に行うことができる。測定を繰り返し行えるほか、ユーザー独自の試験項目を追加することも可能。同社のパルスパターンジェネレータ「Agilent 81160A」を用いると、MOST150のストレステストパターンを発生させることができる。
BroadR-Reachは、イーサネットを自動車内で使用可能にする技術であり、360度カメラシステム、オンボード診断、情報娯楽システムなどでの採用が見込まれている。標準のイーサネットと比べて、低価格で軽量のケーブルを使用できるのが特徴となっている。自動化ソフトウェアであるN6467Aを用いることで、同規格への適合性を試験できるようになり、同社が提供するイーサネット測定治具と組み合わせて活用することができる。また、オシロスコープ「Infiniium」用として提供しているそのほかのアプリケーションと同様、測定を繰り返し行うことが可能なほか、スペクトラムアナライザ「N9010A」により、パワースペクトル密度試験を行うことができる。
なお、価格は、MOST用、BroadR-Reach用ともに28万6650円(税別)。両ソフトウェアとも、オシロスコープ「Infiniium」シリーズで、かつ各規格で必要な帯域幅を有するモデルに対応する。4月1日より販売・出荷を開始する。