テクトロニクス社は3月19日(米国時間)、2014年に発表予定の次世代オシロスコープにおいて、70GHzのリアルタイム周波数帯域性能を実現したと発表した。また、合わせてコスト効率良く次世代プラットフォームに移行するための投資保護プログラムも発表した。
同プラットフォームは、次世代の400Gbps/1Tbpsの光通信、第4世代のシリアルデータ通信のアプリケーションで求められる性能と信号品質を備えている。この周波数帯域性能と信号忠実度は、非同期タイムインターリーブ(ATI:Asynchronous Time Interleaving)と呼ばれる、同社のエンジニア特許申請中の信号処理技術によって実現されているほか、全体としての性能および測定確度を向上する多くの拡張や強化も行われている。
周波数インターリーブにおける最終波形の再構築は、さまざまな周波数レンジの加算方法に依存するので、ノイズ性能に妥協せざるを得ない。従来の周波数インターリーブでは、信号アクイジションシステムのそれぞれのA/Dコンバータ(ADC)は入力スペクトラムの一部しか見ていなかったが、今回の非同期タイムインターリーブ技術では、すべてのADCが完全なシグナルパス対称性ですべてのスペクトラムを見ることにより、インターリーブアーキテクチャによる性能向上が可能になり、優れた信号忠実度が維持できるようになったという。
また、次世代プラットフォームへの移行のための投資保護プログラム「パフォーマンスオシロスコープ投資保護プログラム(Investment Protection Program)」は、ユーザーのニーズに応じてコスト効率の良い高性能オシロスコープへの移行を可能にすると同社では説明している。