IBM

シリコンベースの論理回路やメモリは徐々に物理特性の限界に到達しつつある。現在以上に処理速度を高速化させたり、消費電力量を引き下げたり、集積率を引き上げるには、材料というレベルで別の物質および記録保持の仕組みをベースにした回路へ移行する必要が出始めている。

現在の半導体ベースの仕組みの代替となる基礎技術や材料の模索としては、すでにさまざまな取り組みが行われているが、3月21日(米国時間)にIBMから発表された「Made in IBM Labs: Scientists Discover New Atomic Technique to Charge Memory Chips」はそうした取り組みの中でも興味深い内容。

発表された方法はイオンリキッドを使って状態を記録するというもので、従来のシリコンベースの方法と比較して消費電力量を低く抑えることができるという特徴がある。従来の方式よりも状態の保持に必要になる電力消費量を低く抑えることができる。