NXP Semiconductorsは、ガルバニックアイソレーション技術を統合した高速CANトランシーバ「TJA1052i」を発表した。
同製品はISO11898-2に準拠し、AEC-Q100の車載グレードでの高水準のインテグレーションを提供するCANトランシーバで、電気自動車やハイブリッド自動車(H/EV)など、高電圧と低電圧の両方のネットワークが混在し、安全性を確保するためにガルバニックアイソレーションが要求されるCANネットワークに最適だと同社では説明する。
CANトランシーバにアイソレーションを統合することで、高電圧と低電圧のレベルをつなぐセーフティブリッジの設計を簡素化できるほか、感電や過電圧、オフセット電流や電流の逆流の防止機能が実装されるのと同時に、ノイズの多い環境での信号品質を向上させている。
また、すでに市場で広く採用されているCANトランシーバにガルバニックアイソレータを統合して1パッケージで提供することによって、ダイナミックに変化するパラメータに確実に適応させることが可能になったほか、基板スペースを削減し信号性能を向上させて、製品全体の信頼性とコスト効率を高めることが可能となった。
さらに同製品は、高電圧アプリケーションを制御するECUとその他のECUとをCANバスを介して連結することが要求される産業用アプリケーションでも利用可能だという。