NXP Semiconductorsは、スマートフォンやタブレットの充電器向けに小型で低消費電力のモバイル充電器向けGreenChipソリューションを発表した。

スマートフォンやタブレットには可能な限り小型軽量で高効率な充電器が求められているが、同ソリューションを活用することで、充電器の信頼性を損なうことなく、より小型で省エネかつコスト効率を高めることが可能になるという。

今回発表された新たなGreenChipソリューションでは、負荷変動を2次側「TEA1705」にて検出し、1次側「TEA1720A」をバーストモードから起動させるアーキテクチャを導入しており、TEA1720Aでは、一次側フィードバック方式のスイッチング電源(SMPS)コントローラで安価な外付けバイポーラトランジスタを駆動させることが可能となっている。また、同時に2次側負荷の過渡応答に対応することから、2製品を組み合わせて利用することで急峻な過渡応答(5V、±5%)に対応することが可能となり、出力側の2×270μF以下の小型キャパシタが使用できるため、高集積のGreenChip全ソリューションと組み合わせることで、PCB基板上に占めるスペースを低減し、約1inch3のコンパクトなフォームファクタの充電器が可能となることに加え、10mW未満の低待機電力も実現することが可能になるという。

2製品ともにUSBバッテリ充電規格に準拠するとともに、ENERGY STAR 2.0および米国エネルギー省が設定し、2014年から導入される新たな省エネ基準にも適応している。またTEA1720Aには外部ブリーダー回路なしでスタートアップ時間を短縮する(<200ms)、高電圧(HV)スタートアップ機能が搭載され、オプトカプラを不要にする1次側フィードバック方式、エミッタ統合スイッチングデバイス、自動リスタート機能を備えた過電圧保護(OVP)、低電圧ロックアウト(UVLO)、クランプ保護などの保護機能が統合されている。

なお、2製品とも、すでに主要顧客向けにサンプル出荷を開始しており、2013年第2四半期中に量産を開始する予定。

スマートフォンやタブレット充電器向けGreenChipソリューション「TEA1705」

スマートフォンやタブレット充電器向けGreenChipソリューション「TEA1720A」