自動運転車で海底に散らばったロケット部品を収集 |
米Amazonの創業者兼CEO、Jeff Bezos氏は3月20日、自身の個人ブログ「Bezos Expeditions」で、アポロ計画で使われたロケットエンジン「F-1」の救済活動として、海底での部品の収集と引き上げに成功したことを発表した。
F-1ロケットエンジンは米Rocketdyneが製造したもので、アポロ計画のサターンV(Saturn V)ロケットで使われた。この計画の下で打ち上げられたアポロ11号により、人類は初めて月面を歩いた。アポロ11号では5基が使われ、打ち上げ時、計画通り燃焼後に海底に沈んだ。
Bezos氏は2012年3月末、「F-1 Engine Recovery」プロジェクトとして、個人資産を投じて海底に眠る同エンジンを収集する計画を発表。今回この計画の下に3週間にわたって大西洋沖での発掘・収集作業を行った。
遠隔操作による収集車を利用して、水深約4.2kmの海底に埋もれていた部品を収集した。シリアル番号がわからなかったり、完全に読み取れないためにどのロケットで利用されたエンジンかを識別することは難しいとBezos氏は記しているが、2基のF-1エンジンを展示するのに必要な主要な部品を得たと報告している。