IPA/SEC(独立行政法人情報処理推進機構技術本部 ソフトウェア・エンジニアリング・センター)は3月19日、「アジャイル型開発におけるプラクティス活用事例調査」の報告書とリファレンスガイドを公開した

「アジャイル型開発」とは、SNS等のシステムにおける要件の変化に対応できる開発手法の1つで、ビジネス上の優先度が高い順に、短いサイクルで機能単位の開発を繰り返すという手法。

IPAによると、「アジャイル型開発」には、「ペアプログラミング」「日次ミーティング」「ファシリテータ」等といった開発プロジェクトの適用技術、開発プロセス、組織運営等を表した「プラクティス」と呼ばれる指針があり、どのような状況下でどのプラクティスをどのように活用すればよいのかといったノウハウがあれば、開発プロジェクトを円滑に進めるための有効な手段になるという。

公開された「アジャイル型開発プラクティス・リファレンスガイド」

このことを踏まえ、IPA/SECでは、国内でアジャイル型開発の活用が進む先駆的企業の59件のプラクティスの利用状況を調査、分類し、プラクティスのプロジェクト規模やアジャイル型開発の種類などによる適用状況の違い、適用する場合の工夫や留意点などについて、調査報告書とリファレンスガイドとしてまとめ、今回、公表を行った。

同ガイドでは59件のプラクティスを、(1)3つのカテゴリからさらに10のサブカテゴリに分類し、適用分野を明確する、(2)プロジェクトの特性を9つに分け、それぞれに対してどのようなプラクティスを使うべきかをまとめる、(3)パターン・ランゲージという整理手法に基づいてプラクティスを整理する、という3つの方法で、分類・整理を行っている。

IPAでは、同ガイドの活用により、プラクティスの導入の敷居が低くなり、アジャイル型開発の普及が進むとしている。