日立製作所は、ATMの取引内容を記録して保存するATMジャーナルの集中管理のほか、ATMの状況監視といった業務をメニュー化し、金融機関向けにATMクラウドサービスとして4月1日から提供開始すると発表した。

ATMクラウドサービスは、日立オムロンターミナルソリューションズがこれまで提供しているATM周辺サービスをベースに、「ATM監視・運用サービス」、「ATMジャーナル集中管理サービス」、そして「ATMリモートメンテナンスサービス」の3つをメニュー化し、それらをネットワークを介して利用できるクラウドサービスとして日立がHarmonious Cloudセンタ(日立のクラウドサービス提供拠点)から提供する。サービスの保守・運用は、日立システムズが担当する。価格は個別見積り。

サービスでは、ジャーナルの集中管理や監視・運用、リモートメンテナンス(ソフトウェアの集配信、資源管理など)など、ATMの運用管理をトータルにワンストップで提供。融機関は、必要なサービスをメニューの中から選択し、組み合わせて利用できる。

また、サービスによる監視と予防保守をシームレスに連携させることで、万一障害が発生した場合にも、日立保守員が対応を行う。

ATMクラウドサービス全体イメージ

Harmonious Cloudセンタでは、データの暗号化やアクセス操作履歴の取得など情報漏えい対策を施し、進入防止、不正防止、データ保護、設備・運用環境など、システム運用の側面からもセキュリティを確保する。

金融機関は、このサービスを利用することで、現在、金融機関が自ら行っているATMに関する業務を、新たにシステム投資や資産を有することなく、クラウド環境で利用でき、ATMの運用に関するトータルコストの低減も可能になるという。