東芝は、家電・産業機器向けのブラシレスファンモータ用に、最大定格500V/2Aの正弦波電流ドライバIC「TB67B000HG」を発表した。

国内の家電機器を中心に省エネ化に向けた高効率化や低ノイズ化に向けてインバータ化が進んでおり、モータ制御ICなどにもファンモータの高効率化、静音化を実現できる正弦波形状の電流駆動方式の採用などが求められている。同製品は、正弦波電流駆動のモータ制御ICと、エアコンファンの駆動に適した500V/2A出力のIPD(インテリジェントパワーデバイス)を1パッケージにしたもので、高出力なファンモータを駆動するために、モータ制御ICとIPDの2パッケージで回路を構成する従来ソリューションに比べ、実装面積を35%削減できるほか、電流の駆動能力を2Aにすることで、従来製品より高出力のモータにも対応できるようになったという。

また、ノイズの影響を受けやすい位置センサの入力にラッチ回路方式を採用したほか、デジタルフィルタやアナログフィルタを内蔵することでノイズによる誤動作を防止することが可能となっている。さらに、モータ拘束検出、制御電源の低電圧監視、熱遮断回路の異常検出機能などの安全機能も搭載している。

なお、パッケージは32.8mm×12.5mm×3.5mmサイズながら、チップが載った金属面を露出した構造で放熱性を高めたリード挿入タイプの30ピンDIPを採用しており、2013年3月末から量産を開始する予定だという。

最大定格500V/2Aの正弦波電流ドライバIC「TB67B000HG」