ウェザーニューズは3月11日、Webサイトへのアクセスが集中している状況でも地震や津波の最新情報を見ることができる新しい情報コミュニティ「地震津波の会」を発足し、有料会員向けのAndroidアプリを公開した。アプリはGoogle Playからダウンロード可能で、iPhone版も近日リリース予定。地震津波の会への登録はWebサイトから行うことができる。

地震津波の会は、どんな時でも速やかに必要な情報へアクセスできるようにする目的で発足したコミュニティ。「地震、津波時においての情報伝達のあり方、そして必要な情報を伝えるためのインフラとは何かを会員の皆様と共に考えいく新しい情報ネットワーク」と説明されている。

アプリは年額3110円の有料会員向けに提供され、いち早く地震の情報をプッシュ通知する「緊急地震速報」や、Webサイトにアクセスが集中しているときでもすばやく確実に最新情報を確認できる「地震情報」と「津波情報」を確認できる。また、津波の状況をリアルタイムに観測し、その接近や到達を視覚化した「津波レーダー情報」も利用することができる。

「緊急地震速報」では、最大震度やマグニチュード、対象地点の震度などを設定でき、設定条件に合致した地震が発生した際、利用者の現在地もしくは設定地点までの地震到達予想時間が、音声アナウンスとともにカウントダウン形式で表示される。音声アナウンスはオフにすることもできる。

「地震情報」の画面イメージ

「地震情報」は、各地の震度がマップで色分けされ、どのエリアでどれだけ揺れたのかが一目でわかるようになっている。地震の発生時間や震源の深さ、津波発生の有無なども確認でき、過去1週間分の地震情報も見られる。

「津波情報」では、津波警報や津波注意報の発表されているエリアがマップで色分けされ、各地における津波の高さや到達時刻の推定情報などもチェックできる。

「地震情報」の画面イメージ

「津波情報」の画面イメージ

津波レーダー情報は同社が独自開発し、2012年から運用を開始しているもので、海底地震発生時に生じる海面の変動を2秒ごとに観測することでリアルタイムに津波の状況を把握できるという。同アプリでは、レーダーの設置地点をリストから選択して、沿岸部から津波までの距離とレーダーからの画像を確認することができる。なお3月11日時点で、全国20ヵ所の津波レーダー情報が公開されている。

「津波レーダー情報」の画面イメージ

津波レーダーの設置状況

また地震津波の会では、災害発生時でも"必ず迅速につながる"インフラを提供するため、アプリ上で減災訓練を実施し、接続テストや動作確認を行うとしている。

減災訓練では、参加希望ユーザーに対して大規模な地震発生を想定した緊急地震速報を発動させ、訓練用のプッシュ通知を行うという。参加者は訓練終了後、接続状況や動作に関する報告や意見をフィードバックページに投稿でき、同社はユーザーの意見をもとにサーバーの増強を適宜行うほか、新しいインフラやサービスを構築していく予定だという。