FreeBSD - The Power To Serve |
FreeBSD開発者Jeff Roberson氏およびKonstantin Belousov氏から、マルチコア/メニーコアシステムにおいてI/O性能を向上させるパッチが公開された。この機能はUnmapped I/Oと呼ばれており、実験に使われた4コアという現状からいうと小さいマルチコアのシステムにおいても、UFSの読み込み性能が30%改善されたと報告されている。
これまでVMIOバッファを確保したり解放したりするタイミングですべてのコアにおいてTLBを一時的に無効にする必要があり、これに関連する処理が性能上のボトルネックになることが知られていた。TLBを無効化するときにデータを別の領域に移動させる処理が発生するが、この動作が無駄な処理となっている。コアが増えるほどこの部分の処理がボトルネックになり、性能がスケールしにくくなることが知られていた。Unmapped I/Oはこの無駄な処理を高速化するもの。マルチコア/メニーコアでのI/O性能の向上が期待できる。
マルチコア/メニーコアでのI/O性能の向上はFreeBSD 10.0-RELEASEで登場することになると見られる。