米Facebookは3月7日 (現地時間)、米国本社 (カリフォルニア州メンロパーク)でプレスイベントを開催し、デザインを刷新した新しいニュースフィードを説明した。無駄なスペースや不要な部分を取り除き、写真や動画を大きく表示し、投稿や記事をリッチな見た目で提供する。
イベントでFacebook CEOのMark Zuckerberg氏はFacebookのミッションを「世界をよりオープンに結びつけること」であるとし、そのためにはニュースフィードが個人にとって有用で、また楽しめる「パーソナライズされた新聞」のようになるべきであるとした。近年、ニュースフィードの構成が変化している。ニュースフィードにおけるコンテンツの割合を見ると、2011年末ごろに25%前後だった写真が今年初めの時点では50%ぐらいになり、ページ投稿も20%弱から30%弱に増えた。これはFacebookユーザーが、テキストで近況を伝えるような投稿よりも写真を好み、またFacebookを通じてメディアやビジネス(ブランド)、エンターテインメントの情報などもやり取りする傾向を示す。
新しいニュースフィードの特徴は3つ。まず「ビジュアルリッチなデザイン」。現行デザインでニュースフィードを開くと、ニュースフィード部分はページ全体の40%程度で、ページにニュースフィードが埋まっているように見える。新デザインでは、余分なものを省いてシンプルにコンテンツが目立つようにした。写真は大きくページの中心にあるように表示される。フォトアルバムもアルバムの内容を表現するようなデザインに変わった。共有されたオンライン記事はタイトルと写真が目立つデザインになり、内容をすばやく把握できる。友達が動画を共有すると、ニュースフィードには動画と共に共有した友達のプロフィール写真がシンプルに並ぶ。動画はニュースフィードから直接再生でき、プロフィール写真にポインタを合わせると、その友達のコメントが現れる。
2つめの特徴は「フィードの絞り込み」。ニュースフィード・メニューから、ニュースフィードを「Photos (写真)」「Music (音楽)」「Games (ゲーム)」などの種類や、「Close Friends (親しい友達)」や「Most Recent (最新情報)」といった条件などで絞り込める。これは新聞で、スポーツ面や社会面など自分が読みたいページだけを選んで読む感覚に似ている。なお、メニューに表示される項目や、その並び順はユーザーの使い方によって変化するそうだ。
3つめの特徴は「一貫性」。画面サイズの異なるパソコンとモバイルデバイスで同じデザインやレイアウトを実現するのは不可能だが、メニューやコンテンツの表示、記事の通知(ニュースフィードへのアクセス)などを共通化することで、同じ感覚でナビゲーションできるようにした。
新デザインはユーザーを制限したロールアウトが始まっており、facebook.com/newsfeedにおいて希望者の登録を受け付けている。今回は大規模な変更になるため、ユーザーからのフィードバックを収集しながら慎重にロールアウトを進めていくという。