IDC Japanは3月4日、2012年通年の国内サーバ市場動向を発表した。それによると、2012年の国内サーバ市場規模は、前年から5.1%減少し、4,453億円。また、出荷台数は、前年から12.0%減少し、55万台だった。
一方、メインフレームは好調で、2008年以来4年ぶりにプラス成長を達成した。特に、金融業向けには、多数の大型案件があり、インフレーム出荷額の50%以上が金融業向けの出荷だった。また、国内x86サーバ市場は、小幅ながら3年連続のプラス成長だったが、x86サーバの出荷台数は、前年に引き続き小幅なマイナス成長となった。
ベンダー別では、富士通が6年連続で首位を獲得。x86サーバとメインフレームの出荷額は、前年から増加したが、前年に出荷したRISCサーバ「京」の反動のため、2012年の総出荷額はマイナス成長。2位はIBMで、2010年から2011年はプラス成長だったが、2012年はx86サーバ、RISCサーバがふるわず、マイナス成長。3位のNECは、前年の4位から順位を上げた。要因としては、メインフレームとx86サーバが好調で、メインフレームは、官公庁、製造業、流通業向けに大型案件が、x86サーバでは、通信業向けに大型案件があった。4位のHPは、前年3位から順位を下げ、5位の日立製作所は、前年から4.3ポイントのシェアを上げた。
一方、出荷台数では、前年に引き続き、富士通が1位を獲得。「京」の残数と「京」の量産機であるPRIMEHPC FX10の出荷があり、x86サーバの出荷台数シェアが前年から1.5ポイント上昇したことが貢献した。2位はNEC、以下、HP、デル、IBMという前年と同じ順位だった。
同時に、IDC Japanは、2012年第4四半期(10月~12月)の国内サーバ市場動向を発表。それによると、2012年第4四半期のサーバ出荷額は1,044億円で、前年同期比から1.3%増加。製品別では、メインフレームが前年同期比で2桁のプラス成長。また、x86サーバは、出荷額では前年同期から小幅に増加したが、出荷台数ではマイナス成長となり、IA64サーバとRISCサーバは2桁のマイナス成長となった。
ベンダー別では、富士通が、4四半期連続で首位を獲得。2位以降は順に、IBM、NEC、日立製作所、HPの順となり、前四半期から、IBMとNECの順位が入れ替わり、上位5社で、前年同期から出荷金額を増やしたのは、富士通、NEC、日立製作所の3社という結果となった。