H2Lは、コンピュータで人間の手指を制御する14ch機能的電気刺激キット「PossessedHand」の製品販売を開始すると発表した。
同製品は、使用者に手の動き(ハンドジェスチャー)で情報提示する装置で、腕に巻いた2枚のベルトから前腕の筋肉に電気刺激を与え、手指の動きを制御するもの。前腕の筋肉は手指の腱につながっており、その筋肉を収縮することにより、手指を動作させることができる。
1枚のベルトには14個、装置全体では28個の電極パッドが設置されており、刺激に使用する電極パッドの位置と電気刺激の大きさによって前腕の筋肉を局所的に刺激する。手指の制御に用いる電極パッドの位置と刺激の大きさは、個人差やベルトの装着位置や湿度によって変化する。「PossessedHand」は、刺激に使用する電極パッドの位置と電気刺激の大きさで、どの刺激がどの手の動きに関連しているのか学習する機能を備えている。この機能により、専門的な知識なしに誰の手でも制御することが可能となったという。これまでの研究で、手指の16関節を「PossessedHand」で動作できることが確認されている。
現在、琴の演奏を支援するアプリケーションが開発している。同アプリケーションにより、「PossessedHand」が演奏時に、どの指をどのタイミングで使うのか、情報を提示してくれるという。