サイレックス・テクノロジーは、無線LAN アプリケーション組み込み用ソフトウェア開発キット「SX-IMAPP-SDK」を発表した。

従来、無線LAN機能の搭載には、ホストボードへの無線LANモジュール実装設計、無線LANドライバとセキュリティサプリカント実装、上位アプリケーションの設計・開発・結合検証など、複雑で膨大な開発作業を伴うことが課題だった。同製品を利用することでユーザーは、IEEE 802.11a/b/g/n対応の同社製無線LANモジュール「SX-580」シリーズを開発プラットフォームとして、独自の各種アプリケーション機能開発・実装を実現することが可能となると同社では説明する。

同製品に同梱されている「SX-580-2700DM」は、ARM9コア(動作周波数454MHz)を搭載したFreescale Semiconductor製SoC「i.MX28」と32MB ROM/64MB RAMを搭載した小型Linux組み込みボードで、無線LANドライバ、エンタープライズレベルのセキュリティサプリカント、TCP/IPプロトコルスタックを標準実装しているため、SDKを用いてターゲット機器に必要なアプリケーション開発に専念しながら、独自のセキュアな無線LANソリューションを短期間で構築できる。これにより、M2M(機器間通信)、各種産業機器、医療機器、業務用プリンタなど、様々な用途への適用が可能となるという。

「SX-IMAPP-SDK」の評価用ボード

「SX-IMAPP-SDK」に搭載されているインテリジェントタイプ無線LANモジュール「SX-580-2700DM」