国土地理院は、インターネットを通じて地図を購入できるサービス「電子地形図25000(画像データ)」において、北陸、近畿地方のデータ提供を開始すると発表した。また、1/25000地形図と同範囲の電子地形図25000(定型版)や、「数値地図(国土基本情報)」も刊行される。同サービスではこれまで北海道・四国・九州・沖縄地域が対象となっていたが、国土地理院は今年度内をめどに全国に刊行範囲を広げていくとしている。

刊行形態のイメージ

電子地形図25000(画像データ)は、利用目的に応じて、地図の中心位置や出力形式(PDF / JPEG / TIFF)、画像サイズ(A4~A0)、送電線・記念碑・植生界の表記の有無などを選択でき、従来の1/25000の印刷図とほぼ同じ内容の地図を出力できる。

また「定型版」の刊行により、従来の1/25000地形図の最新版が画像データとして入手可能になり、GIS(地理情報システム)などを用いることで、隣接する地図データと並べて利用する際も容易に貼り合わせができる。

電子地形図25000(定型版)の出力イメージ(発表資料より)

数値地図(国土基本情報)は行政区画・道路・鉄道・建物などの地図情報や、居住地名をはじめとする地名情報、標高情報をまとめたもので、GISなどを使い、必要な情報を選択したり、他の情報と重ね合わせて利用することができる。なお今回刊行される数値地図のデータ項目は約50項目で、2001年から2003年にかけて全国を対象に刊行された「数値地図25000(空間データ基盤)」の4倍となっている。

これらのデータは道路の開通などによる情報の更新が即座に反映されるようになっており、いずれも日本地図センターから購入可能。

地図の価格は、電子地形図25000(画像データ)が、1画像あたり170円~680円(A4~A0)、電子地形図25000(定型版)は1画像あたり170円、数値地図(国土基本情報)は約10km四方の1区画あたり170円。数値地図(国土基本情報)は都道府県単位でDVDでまとめて購入することもでき、その場合の価格は1枚7500円となっている。