2013年夏から国際宇宙ステーション(ISS)に滞在する予定のヒト型コミュニケーションロボットを研究開発している「KIBO ROBOT PROJECT」は2月28日、2013年1月10日まで募集していた宇宙に打ち上げるロボットおよび地上で活動するロボットの2体の名前が決定したことを発表した。
同プロジェクトは電通、東京大学先端科学技術研究センター、ロボ・ガレージ、トヨタ自動車が宇宙航空研究開発機構(JAXA)の協力のもと進めているもので、ISSにて2013年冬に日本人初のISSコマンダーとなる若田光一宇宙飛行士と対面し、「宇宙における人とロボットとの対話実験」を実施することを計画している。
今回のキャンペーンへの応募総数は2462件(のべ1226人)で、選定の結果、宇宙用ロボットが「KIROBO」、地上用ロボットが「MIRATA」に決定したという。同プロジェクトでは、この2体を合わせて「未来への希望」につながるようにとの想いが込められた名前になっていると説明する。
2体のロボットは2013年2月末時点で、宇宙への打ち上げに必要となる審査ならびに実験が進められており、2013年春に完成する予定だという。
本体寸法は身長が約34cm、全幅が約18cm、奥行きが約15cmで、重量は約1000g。日本語での会話が可能で、音声認識技術や自然言語処理技術、音声(発話)合成機能、情報通信機能、コミュニケーション動作、顔認識カメラ、記録用カメラなどを備えている。
また、地上用ロボットのMIRATAは、KIROBOのバックアップを兼ねるが、そのほかにも子ども向け教育活動イベントなどへの参加も予定されているという。
KIBO ROBOT PROJECTが公開しているロボットが宇宙飛行士になるために行っている試験風景の1つ。無重力試験 |