Texas Instruments(TI)は、E14、GU10、A19、PAR20/30/38、MR16、AR111などの各種LEDレトロフィット電球の設計を簡素化する位相調光対応定電流照明コントローラ「TPS92075」と照明ドライバ「TPS92560」を発表した。

TPS92075は、位相調光対応のAC/DC LED電球とダウンライト向けに開発された製品で、2.9mm角の6ピンTSOTパッケージを採用しており、これまでの壁面に接続される位相調光装置とともに使用した場合でも、0.9を超える力率補正を実現し、トライアック方式とトレーリング・エッジ方式調光器と互換で、ちらつきのない調光機能を提供する。

一方のTPS92560は、MR16、AR111などのACまたはDC電源の低電圧LED電球向けに開発されたドライバ製品で、独自技術のヒステリシス入力電流制御方式により、複雑なループ補償を不要にし、電子式変圧器との互換性を向上している。また、アクティブ・ローサイド入力整流器の内蔵により、効率向上、設計の簡素化、部品コストの低減を実現しているほか、昇圧(ブースト)または昇圧/降圧(SEPIC)動作により、各種のLED負荷に対応している。

なお、2製品の価格は、TPS92560が10ピンPowerPad MSOPパッケージを採用し、1000個受注時0.72ドル(参考価格)で量産出荷を開始しているほか、TPS92075は8ピンSOICパッケージと6ピンTSOTパッケージで2013年3月に供給開始予定としており、1000個受注時で0.75ドル(参考価格)としている。

TIの位相調光対応定電流照明コントローラ「TPS92075」と照明ドライバ「TPS92560」のイメージ