福島県いわき市と富士通は26日、仮設住宅など一時提供住宅の入居者見守り支援事業において、富士通のタブレット端末を活用し入居者の見守りを支援する、「一時提供住宅入居者等見守りサポートシステム」の運用を、3月1日より開始すると発表した。

富士通によると、いわき市では、震災から2年を迎える今でも、2,973世帯、8,227名(2013年1月25日現在)が、仮設住宅などの一時提供住宅に入居しており、以前から、市職員等が定期的に一時提供住宅を訪問し入居者の方に対する見守り支援を行っているという。

3月1日より運用開始する同システムの主な機能には、職員の訪問時、一時提供住宅等の入居者からの問合せに対し、タブレット端末でインターネット情報を検索し、その場での情報提供ができる「情報提供」や、タブレット端末から入力した訪問記録等を、セキュアなデータセンターで一元的に管理し、データを蓄積・加工することで、継続的な支援に活用できる「訪問記録等管理」がある。

システムイメージ図

また、「音声解析型および質問回答型ストレスチェック」として、タブレット端末で簡易なストレスチェックの実施や、希望者に対し会話音声を録音し、その結果を加工・管理し、専門的見地から支援するいわき明星大学の相談心理センターと情報共有。臨床心理士による分析の結果、支援が必要と思われる入居者については、保健師等による専門的な支援につなげる。

さらに同社によると、入居者等に生活や健康等に関する情報を提供するため、情報を集約したWebサイト「健康情報サイト」を立上げ、臨床心理士のコラム、支援情報や健康情報を提供していくとしている。