Internet Systems Consortium |
Internet Systems Consortium (ISC)から新たなDNS/DHCP実装が公開された。2月21日(協定世界時)、ISC BINDの最新版となる「BIND 10 1.0.0」がリリースされた。
BINDはインターネット上でもっとも広く利用されているDNSサーバ。BIND 10は2000年10月に正式公開されたBIND 9以来のメジャーアップグレードバージョンとなる。今回リリースされた「BIND 10 1.0.0」はBIND 10初の正式版で、ISCではBIND 10を"次世代BIND"と称している。
BIND 10 1.0.0はC++及びPythonで開発されており、DNS向けのC++ライブラリや権威DNSサービス、動的DNS、ゾーン転送などの機能が搭載されている。主な特徴は次の通り。
- AXFR/IXFRによる入力及び出力ゾーン転送要求
- 処理生を高めるためにゾーンデータにインメモリ及びSQLite3バックエンドをサポート
- NSEC3対応を含むDNSSEC拡張をサポート
- 動的DNS(動的アップデート)をサポート
- 動的DNS向けのアクセスコントロール
- TSIGサポート
BIND 10では機能がモジュール化されており、必要な機能のみを有効にすることができるようになっている。また、開発者及びパワーユーザ向けとしてHTTPS経由の設定/制御にRESTfulなインタフェースやAPIの詳細なドキュメント、拡張及びカスタマイズ用にPythonスクリプト言語の使用などが提供されている。なお1.0に「BIND 10 DHCP」が含まれているが、この機能は開発段階にあるため試験的な扱いとなっている。