Infineon Technologiesは、オーストリアのフィラッハ工場の薄ウェハ300mmラインで生産されるパワー半導体「CoolMOS」ファミリをユーザーより受注し、2月から生産を開始したと発表した。

300mmウェハは200mmウェハと比較して、ウェハ1枚から生産できるチップ数が2倍半に増えることから、ユーザーは即用性や、生産能力の拡大、生産性の向上といったメリットを享受することが可能になる。

同社のパワー半導体は薄ウェハを用いることで低電力損失とコンパクトな設計を実現しているほか、薄さを維持しつつ、表裏両面に電気的に能動的な構造を備えることが可能という特長がある。

なお同社は今後、フィラッハの前工程と、後工程のマレーシア マラッカ工場における薄型チップの組み立てで全工程が認定された「CoolMOS」の製造コンセプトを、独ドレスデンの前工程工場へ拡大していく計画としており、すでに同技術移転は計画通り進んでおり、最初の「CoolMOS」製品認定が3月に完了する見込みだとするほか、研究プロジェクトとして、300mmラインを全自動で稼働するために必要となる工程と製造技術の基礎などの開発も進めているとしている。