GLOBALFOUNDRIES(GF)は2月19日、ARMのメモリおよびロジックIPソリューションでサポートされる55nm低消費電力(LPe:Low Power Enhanced)プロセス技術プラットフォームの改良版「55nm LPe 1V」を発表した。

同プロセスはARMの1.0/1.2V物理IPライブラリをサポートし、単一のシステムオンチップ(SoC)内で2つの動作電圧をサポートする単一製造プロセスの使用を可能にするプロセスとなっている。

ARMの1.0V/1.2V標準セルとメモリコンパイラをサポートする同プロセスにより、速度、消費電力、チップ面積を相互に妥協をすることなく最適化することが可能となる。特に、SoCソリューションにおける消費電力の制約の解決には大きなメリットになるという。

ARMは、同プロセスに対して高速で高集積密度のメモリコンパイラとともに、シリコン上で検証済みの8/9/12トラックIPライブラリを提供する。同プロセスは大容量のバッテリ動作携帯型民生機器をはじめとした広範囲な環境に優しいエネルギー節約型製品向けSoCに適している。また、MPWシャトル(試作シャトル)の利用とともにPDKおよびEDAツールも提供されている。

なお、メモリコンパイラアーキテクチャ「Artisan」は、柔軟な製造オプションの利用が可能であり、65nmから20nmまで対応している。低電圧モードとスタンバイモードがあり、バッテリ寿命の延長に有効だとしているほか、プロセッサ速度を発揮させるための高速キャッシュの搭載、およびチップ面積の削減を可能にする独自のデザイン技術による低コスト化設計なども可能となっているという。