出張に旅行に何かとお世話になる飛行機。いつも笑顔で迎えてくれる客室乗務員だが、「あの笑顔は本心なのか?」と思ったことがある方もいるのではないだろうか。トラベルジャーナリストで客室乗務員の知り合いも多いというGeorge Hobica氏が、こっそり聞いたという本音を記事にしている。

米国の国内線のフライト価格検索サービスAirfarewatch.comの創業者でもあるHobica氏が、Huffington Postに執筆した記事「客室乗務員が教えない17のこと(本題 : 17 Things Your Flight Attendant Won't Tell You)」で、知人の客室乗務員たちから聞いたという話を紹介している。あの笑顔の裏で、どのようなことを思っているのか? なお、Hobica氏は米国在住で、記事は米国の客室乗務員の話が中心だと思われる。日本とは航空会社や雇用体系などが異なることを留意していただきたい。

1. 機内で飲むコーヒー、実はデカフェ?

機内サービスのコーヒー。レギュラーコーヒーを頼んでもカップに注がれたコーヒーは、カフェイン抜きのデカフェなのだという。「リラックスして、できれば眠ってくれれば、私たちの仕事も減るから。会社からはデカフェの消費が急に増えているという警告をもらったわ。確かに、デカフェの方がレギュラーよりも高いからね」

2. 離陸前のあのアナウンス、ときに忘れることもある……

離陸前にお決まりのあのアナウンス「Arm doors and cross check(客室乗務員はドアモードをアームドにして、お互いに確認してください)」、アームドとは安全対策の一部(このモードのときはドアが開くと自動的に空気で膨らむ滑り台が出る)だ。「ときどき、"cross check(互いに確認)"をからかって"crotch check(crotchは股の意味)"って言って笑ってるの。たまに、アームドにすることをわすれちゃうこともあるのよ。これ、バレるとクビなんだけど」。……本当だったら冷や汗ものです。

3. ギャレーで長居はやめて

航空会社によっては自由に飲めるように飲み物が置いてあることもあるギャレー。でも機内食や免税商品などを格納するスペースであり、客室乗務員は狭いスペースであっちを動かし、こっちを引っ張りだし……と忙しい。「仕事しているところで屈伸運動をするのはやめてほしい」だそうです。

4. ウェイトレスじゃない!

「空になったグラスの中の氷をぐるぐるやっても、お代わりを注ぎにはこないわよ。逆に、うるさい!と叫びたくなるからやめてほしいわ」。そして、「お飲物は何にしましょうか?」と聞いたら「なにがあるの?」と聞き返す人、次回からは止めた方がよさそうだ。「時間はない! と答えたくなっちゃうわ。そういわれると嫌でしょうけど……」。さらには、こんな話も。「夜のフライトのときは、食事を出すのをぎりぎりまで遅らせることもあるわ。そうすればお客さんはたくさん寝てくれるし、私たちも仕事をする時間が短くてすむ」。

5. 子どもは嫌い

子連れの人には残念な話だが、子どもは人気がないようだ。「どういう子どもが嫌、とかいう問題じゃなくて、子どもが嫌なの。だから家にいなくていい仕事を選んだのよ」。子どもにおもちゃを配るあの笑顔の裏では、こういうことを考えているのだろうか?

なお、17の話の中には勤務時間に関する話もあった。以前は空港に着いた時間からが勤務時間だったが、その後、離陸前に飛行機のドアが閉まった後からになり、現在では機体が陸から離れた後からとのこと。事実だとすれば、あちこちに行ける華やかそうな職業に見えて、そうでもないようだ。となれば、ここで明かされた本音もわからなくはないかもしれない……。