サイバーエージェントとCAリワード、凸版印刷は共同で、NFC技術(Near Field Communicationの略で、ISOで規定された国際標準の近距離無線通信技術)を活用し、リアルの場からオンライン上でアプリのダウンロードを促す「リアル・リワード広告」を開発、2月12日より実証実験を開始したと発表した。
今回開発した「リアル・リワード広告」は、オンライン上で指定のアクションを行うとインセンティブが付与される成果報酬型広告であるリワード広告と、オフラインである実店舗での消費者行動を連動させた広告で、日本初の取り組み。
これまでのリワード広告は、アプリをダウンロードすることによってゲーム内で利用できるデジタルインセンティブを取得できるケースが主流で、オンライン上で完結するプロモーション手法だったが、今回の取組みは、リアル店舗というオフラインの場から送客し、アプリ提供企業の新たなユーザー獲得を実現する。
具体的には、消費者がNFC搭載のスマートフォンを、店舗内に設置されたNFCタグ付きのポスターにかざすと、対象アプリをダウンロードでき、さらに、アプリのダウンロードに対するインセンティブとして、店舗内で利用出来るクーポンなどを消費者に付与する。
実証実験は、2月12日から3月12日までの1カ月間、NFCタグ付きのポスター設置にランシステムが展開する複合カフェ「スペースクリエイト自遊空間BIGBOX高田馬場店」や店舗内企画についてテクノブラッドの協力を得て、実証実験を実施する。
これは「自遊空間 BIGBOX高田馬場店」で、スマートフォン向けコミュニティ&ゲーム SNS「Ameba」が提供する学園カードゲーム「ガールフレンド(仮)」のアプリをダウンロードすると、店舗内で利用可能なクーポンを取得するチャンスがあるクジに参加できるというもの。
「リアル・リワード広告」では、プロモーションを実施する店舗にとっても、リアル店舗で利用可能なクーポンなどのインセンティブを販促施策として活用でき、アプリ提供企業は「リアル・リワード広告」経由でのアプリのダウンロード数、ダウンロードされた場所を、プロモーション実施店舗はクーポン発行枚数、クーポン利用者数データを取得することができるため、アプリのダウンロード促進や店舗の改善・来店施策などに活かすことが可能。
今後3社は、「リアル・リワード広告」をはじめ、スマートフォンを活用した新しい広告・プロモーションの開発を行うという。