2月6日より11日まで開催の第54回旭川冬まつりで、昨年に引き続き、映画やアニメなどでお馴染みのタカラトミーの玩具「トランスフォーマー」をモチーフにした、世界最大級(高さ約20m×幅約130m×奥行き約40m)の大雪像「トランスフォーマー More Than Meets The Eye」が一般公開中だ。会場は、北海道旭川市の石狩川旭橋河畔、平和通買物公園。毎日9時から21時まで開催され、無料で楽しめる。

大雪像のモチーフは、昨年と同様に現在放映中のフルCGのTVアニメ「超ロボット生命体 トランスフォーマー プライム」からの出展となり、同作品に登場するオートボット(主人公側)の司令官「オプティマスプライム」だ。オプティマスプライムが、リーダーの証である「マトリクス」を構えている姿となっている(アニメのオプティマスプライムのデザイン画は、昨年の記事をご覧いただきたい)。

画像1。人と比較するとどれだけ大きいかがわかる。今年の大雪像「トランスフォーマー More Than Meets The Eye」

また、正面下部には彼が率いるチームのメンバー(アニメの主要キャラクターたち)である若き情報員「バンブルビー」(雪像の高さは約2.5m)、パワーファイター系の警備員「バルクヘッド」(約3.5m)、看護員でチームのサブリーダーの「ラチェット」(約2.5m)、紅一点の偵察員「アーシー」(約2.5m)らの躍動感のある姿が彫り込まれている。

旭川冬まつりの雪像は骨組みを一切使わず、除雪で集められた雪のみで作製されていることから、大雪像はさすがに立像ではない。しかし、昨年と同様に展望テラスや氷のすべり台「ぶんぶんスライダー」など、登って遊べる体感型の雪像となっているのが特徴である。ちなみに、使用された雪の量は約7万m3、11tトラック約6000台分だ(画像2・3)。

画像2。土台となる雪山。約7万m3、11tトラック約6000台分

画像3。画像2の雪山の周囲に足場を組んで、実際に彫刻を施す作業を開始

テラスの位置は高さビルの3~4階程度の約10mになっており、今年はさらに高さ約14mにあるオプティマスプライムの顔近くまで登ることができるスロープが設置されている(画像4)。オプティマスプライムの雪像に登ることで、会場を一望することも可能だ。

画像4。オプティマスの顔の部分の彫刻を施している様子。顔だけでもこの大きさである

それから氷のすべり台のぶんぶんスライダーは今年は2本作られ、全長約100mの直線コースと、約70mのカーブの2種類となっている。その長さと速さによる迫力から、昨年も行列ができる人気アトラクションとなったが、今年も人気を集めそうだ。

なお、タイトルのMore Than Meets The Eyeは、トランスフォーマーを表すキャッチフレーズの1つ。「見た目以上のもの」という意味があるのだが、雪像も前述したように単に下から見るだけでなく、テラスから見たり、子どもがすべり台を楽しめたりというようになっているというわけだ。

大雪像のデザインと設計は、陸上自衛隊第2師団第2特科連隊本部中退の高橋昭氏、そしてタカラトミーが監修を行っている。製作は1月4日からスタートし、陸上自衛隊第2師団の隊員で構成される「製作協力隊」が担当。1日当たり約250名が関わり、約1カ月をかけて完成となった。

また会場には、オプティマスプライムの大雪像のほかにも、「G1」と呼ばれる初代TVアニメ「超ロボット生命体 トランスフォーマー」の「コンボイ司令官」などのシリーズのキャラクターが、同作品らしくさまざまな雪像に変身して「潜んで」いる模様だ。

さらに、休憩所「ほっ。とラウンジ」では、今年も「トランスフォーマーミュージアム」を開催。歴代トランスフォーマーの玩具やパッケージのイラストの展示、アニメ「超ロボット生命体 トランスフォーマー プライム」の放映、実際に玩具を手にとって遊べるコーナーなども設置している。

なお、夜間はライトアップされ、特別イベントも開催され、最終日11日の19時から19時15分までは、「冬の花火"The Final Transform"」なども行われる予定だ(画像5)。

画像5。昨年の夜のライトアップと花火の様子