STMicroelectronicsは、シンプルかつ低価格で、高機能な電子機器の魅力や利便性を高めるJava環境ソフトウェア「STM32Java」を発表した。
同ソフトは、同社の32ビットマイコン「STM32」を搭載したキッチン用電化製品、事務機器、産業用機器、医療機器などのグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を作成する効率的なツールボックスを提供しており、モバイル分野で用いられている設計手法をそうした分野の機器開発に適用できる。そのため、遠隔センサのような「モノのインターネット(Internet of Things:IoT)」向けの小規模なM2M通信アプリなどの構築にも適していると同社では説明している。
具体的には、量産用STM32に先端のJavaソリューションを内蔵。Javaコンパイラや最適化された複数のJavaプラットフォーム、標準ライブラリおよび関連ツール、JavaとCをシームレスに接続するための手段、機能を正確にシミュレートするシミュレータ、スタータキット、STM32で構成されている。また、同社が提供する専用Webサイトでは、STM32Javaを使用したアプリケーション開発に必要なさまざまなリソースが提供されており、ソフトや評価ボードのほか、無料ダウンロード・ソフト、ビデオ、文書、サポートなども含まれている。
また、JavaプラットフォームベンダであるIS2Tと協力し、ソフトウェアを「STM32」に完全に適合させているほか、自社のロイヤリティを含む「STM32J」では、高いコスト効率を実現しながら短期間での製品開発を可能にしているという。
なお、価格は1台当たり年間2600ドルとなっている。