EMCジャパンは、1月31日、最新OS「OneFS 7.0」を搭載したスケールアウトNAS「EMC Isilon 」の新製品を発表、販売を開始した。スケールアウトNASでは、「NASコントローラ」が分離しておらず、ノードと呼ばれるディスク装置の筺体にNASコントローラが提供する機能(ネットワーク、CPU処理、データ保護、ファイルシステム)が内蔵されている。

新たに発表したのは、シーケンシャルアクセス、スループット重視のアプリケーションに最適なXシリーズの「Isilon X400」、ニアライン、Disk-to-Disk のバックアップ、ディザスタリカバリなどの用途に最適なNLシリーズの「Isilon NL400」の2機種で、これまで最大で3TBだったHDDを4TBにも対応したことで、ストレージ・システム当たり最大20.7PB(ペタバイト)の単一ファイル・システムを構成することが可能になっている。

「Isilon X400」

「Isilon NL400」

EMCジャパン アイシロン事業本部長 兼 事業推進部長の田所隆幸氏

参考価格は、Isilon X400が1,445万7,200円(税別)、Isilon NL400が1,136万2,200円(税別)で、いずれも容量は144TB(4TBx36)。同社では、今回リストプライスの値下げを行っており、アイシロン事業本部長 兼 事業推進部長の田所隆幸氏は、「これまで値段の面で土俵にも上がれなかったお客様にも提供できる」とした。

最新OSの「OneFS 7.0」では、セキュリティ、データ保護、相互運用性、パフォーマンスやスケーラビリティなどを強化し、これまでのビッグデータなどの大量なデータの保存用途に加え、エンタープライズIT環境での利用拡大を狙う。

「OneFS 7.0」ではエンタープライズIT環境向けの機能(右側)を強化

具体的には、キュリティ機能では、ロールベースのアクセスコントロールに対応したほか、改ざん防止機能(WORM)のSEC(米国証券取引委員会)Rule 17a-4対応を行った。また、VMwareのVASAおよびVAAIへの対応したほか、部門ごとにゾーンを分割して利用できるように、認証ゾーンの複数割り当てを可能にした。

「エンタープライズIT環境での用途